コラム「上質のテレアポ」を追加しました
2023.05.09
コラム
上質のテレアポ
先日、立て続けに2件のデジタルマーケティングツールの営業電話を受け、そのテレアポが天と地ほどの差があった事例を紹介したいと思います。あくまで受けた側の印象ですが、テレアポ営業しているけど成果が上がってないとお考えの企業のご参考になれば幸いです。
そもそもその2社とは、1年ほど前にDX(Digital Transformation)に関するオンラインセミナーに参加したことがリードとなっています。両社とも名刺管理や商談支援といったインサイドセールスツールを提供する企業でしたが、プレゼン自体は聞いていませんでした。セミナー後、1週間ぐらいたった時に両社からコンタクトがあったと記憶していますが、その時は「また機会があったら・・・」ぐらいで断ったと思います。
【テレアポに必要なこと】
テレアポは、潜在顧客を営業担当者につなぐことが目的で、商品・サービスについての詳細説明機会を設けるアポ取りが最大の成果だと思います。とはいえ、商品・サービスに興味持っていただけないと始まらないし、そのためには自社に好意・共感を感じてもらえる関係づくりを、短時間で電話口で行うといった、相手のツボを押しつつ、不自然に感じさせない超高度なコミュニケーションスキルが求められるでしょう。
【相手への好意・共感、そして質問・提案】
その点で、テレアポが上手かった方の企業(A社)は、
・電話を取ってくれたことへの感謝
・これから話したいこと
・そのために5分ほど時間を取ってほしいが大丈夫か?
と、当方への感謝・好意をコンパクトにまとめ、練られたスクリプト。相手に好意を抱いてほしければ、自ら好意を示す、教科書どおりですが王道の挨拶で始まりました。続いて、
・新たな機能が追加されたサービスで
・どのようなメリットがユーザーに生じるか
を、当方の受け答えを引き出しながら、それに対応する形で過剰にならないよう商品説明をいただけました。
そして、この時点で利用シーンを想定させることに成功しています。(残念ながら当方にそのような利用シーンは思いつきませんでしたが・・・)
そこから畳みかけるように、
・当方の事業の様子を確認し
・xxといったニーズにも応えることができるが、そのようなニーズはないか?と質問
・○○のような問題はないか?と提案
と、潜在顧客のニーズにしっかりアプローチしてきました。
【事前準備はできているか】
当方がコンサルタントを営んでいることは、手元データにある様子で、当方のクライアントにおけるセールスツール導入のニーズにも探りを入れる念の入れようで、おそらくこの後の分析を匂わせる情報収集もしっかり行われていました。
当然、
・時間を取らせたこと(多分、想定以上に当方が質問ぶつけたので時間オーバー)へのお礼と、
・今後もよろしくとの社交辞令
も忘れていませんでした。
一連のやり取りを終えて、自社サービスに関する知識だけでなく、顧客知識、対応スキルに関しても相当トレーニングされているのではないかと思量しました。
【一概に代行業者はダメではないが選ぶべき】
一方のB社は、
・コールセンターの背景音と馴れ馴れしい早口に、好感度ゼロ
・商品名は言うけど、どんなサービスなのかは説明ゼロ
・従来サービスに比べて何が優れているのか、こちらから聞いてはみたが、説明イマイチ
・当方のニーズ有無は聞かないで、いきなり翌日の予定を聞く
・「不要だ」と聞いたら、ハイそれまで
おそらく、事前情報は共有されてなけりゃ、この後の分析もしないんでしょうね。一応、DX謳ってる企業なので、数打ちゃぁイイってもんではないでしょう。そんな会社のサービスなら底が知れているとは言い過ぎだろうか。